あらすじ

何百年も、戦争のなかった世界だった。 身体強化の力「気」による豊かさが、人口を際限なく増やし続けた。 だが、土地には限りがあった。 貴族たちは、それぞれのやり方で民を間引いた。 虐殺で。追放で。あるいは、誰にも気づかれぬように。 そうして、この世界は詩や物語の代わりに、戦火を選んだ。 辺境の村に生きる青年ヴィルヘルムは、かつて日本人として生きた記憶を持っている。 戦国の世に憧れながら、誰にも理解されず、家族を持つこともなく死んだ、前世の記憶を。 そして今、彼はこの世界の理から外れた力――予知を宿していた。 血の繋がりも、神々の加護もない。 それでも、彼には視えてしまう。 戦局が。分岐が。まだ起きていない、無数の"あり得たかもしれない今"が。 村を守り抜いたその力に目をつけられ、ヴィルヘルムは貴族バルドゥインの下で従軍することになる。 だが、彼が仕えることになった主君は、内政を顧みず、ただ奪うことしか知らない男だった。 血統ではなく、実力で。 奪うのではなく、守るために。 血に属さぬ予知者が、飢えた世界で玉座を目指す物語。

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カクヨム
カクヨム2026/07/26
  • 現在の作品飢餓の玉座 〜血に属さぬ予知者、群雄割拠を征く〜