あらすじ
この戦国、名字が強い奴が強い。――なら、名字マニアが最強だろ。
名字マニアの会社員、趣味に殉じて過労死。――転生先は、琉球王家・比嘉家の三男だった。
そこは国の数が四十七もある戦国の日本。しかも国名は、全部「その土地でいちばん多い名字」。北の佐藤連合、関東の鈴木帝国、西の田中王国――どう見ても、前世で読み倒した都道府県別名字ランキングである。
この世界では名字が加護になる。名乗る者が多いほど強く、戦とは名前の奪い合い。そして俺は、王家に生まれながら姓紋を持たない「空紋」のハズレ王子。あだ名は茶殻の若様。ひどい。
だが、俺だけが知っている。名字の由来も、勢力図の裏も、姓に隠された「真名」も。そして空っぽの器に目覚めた力【重名】は――他人の名を重ねて名乗れる、理の外の規格外。
「名を奪われるということが、あなたにわかりますか」
――ああ、わかるとも。だから俺は、奪われた名前を取り戻す側に立つ。
伝説の宝剣・千代金丸を提げ、没落王家のツンデレ姫と最強の幼馴染姫武者を連れて、名字マニアの天下取りが始まる。
――名字マニアを、なめるなよ。