あらすじ
負けヒロインが勝ったっていいじゃない!
主人公の輝星恋桜(きせ れおな)は、十五歳になったその年に、前世の記憶を思い出した。
そして、とある動画に映る女子生徒を見て、自分が前世で読んでいたラブコメ小説の世界に転生したことに気がつく。
その瞬間、恋桜は叫ぶ。
「私は別に、この小説が好きだったわけじゃないですよ!」
――と。
そう。彼女はただ、イラストが好きで読んでいただけなのだ。
しかし、前世の経験から負けヒロインというものが嫌いだった恋桜は、この世界の負けヒロインである魚澄沫乃(うおずみ あわの)を勝たせることに決め、彼女の恋がうまくいくように手伝うことを決心する。
そう。恋桜は、沫乃の恋を手伝うと決めたはずなのに――
「恋桜。ボクは君が好きだ。だから、ボクと付き合ってほしい」
なぜか、沫乃は主人公にではなく、恋桜に告白をしてきた。
しかも、それをきっかけに――
「恋桜!」
「恋桜さん」
なぜか、中学の頃から仲の良かったハーフモデルの友達や、終いには正ヒロインである生徒会長まで距離を詰めてきて……
「みんな、どうして私に告白をしてくるの!?」
恋愛なんて、もう二度としないと決めた恋桜は、気がつけばたくさんの重い愛を抱く女の子たちに囲まれていた。
これは、引っ込み思案で友達も少なく、さらには心に大きな傷を抱える女の子が。
それでも、誰かには幸せになってほしいと願いながら、たくさん悩んで苦しみ、それでも前に進もうと努力をする物語。
果たして恋桜は、自分に向けられた百合の花たちから誰を選ぶのか。
それはまだ、恋桜自身も知らない。