あらすじ
一人一人は正常なのに、集団になると何故だか皆、狂ってしまう。
「我ら一同、御国のために鬼畜米英を打倒すべく……」
早朝、学校の校庭に集まり、竹槍を持って町内会長のありがたい話を賜る中、欠伸を噛み殺す。横目で隣を見てみるとやはり目を細くさせている。誰も彼もが、眠いのである。
「一丸となった信念は神通力となり、思いを持った一突きは上空のB29を撃墜するに至る。我が国は国民全員が神兵であるから……」
竹槍で戦闘機を撃墜できるわけがない。
それは、ここにいる全員の共通意見である。無論、先頭だって顔を赤くしている町内会長も含めて。