あらすじ
王弟セルディオン・アークレイは、生まれながらに王位継承権を持たない。その代わり彼へ預けられたのは、王命直轄の騎士団と、人の背丈を超える大太刀《暁断》だった。
彼が戦場へ立てば味方さえ距離を取り、古参兵だけが「またいつものだ」と進路を空ける。だが彼は力に酔わない。無関係な民を斬らず、敵兵にも剣を捨てる道を残し、勝利より先に帰還者の数を問う。
+団長本人が姿を見せるのはわずか。物語を紡ぐのは副官、古参兵、新兵、救われた民、そして敵たちだ。彼らの目を通して、一人の最強ではなく、国に根づいていく「騎士の理想」を描く長編戦記。