あらすじ

卒業を一か月後に控えた小学六年生の藤沢紬は、幼なじみの高橋凛と別々の中学校に進むことになっていた。慎重で自分に自信が持てず、「あの時、違う選択をしていたら」と過去を振り返ってしまう癖がある紬は、進路を前にその迷いを強めていく。  そんなある夜、紬は近所に現れた見知らぬバス停「星くずのバス停」に出会う。停まったバスの車掌に「行き先は、もう決まっていますか」と尋ねられ、気づけばバスに乗り込んでいた紬は、「もしもの町」で、別の道を選んだ自分自身と出会うことになる。  今の町に来なかった世界で人気者になっていた紬。ピアノを続け、成果と引き換えに友達との時間を失っていた紬。学級委員になり、信頼と引き換えに弱さを隠し続けていた紬。本音でぶつかり合い、かえって深い絆を築いていた紬。四つの世界を巡るたび、紬は「もしも」の人生にも、それぞれの喜びと痛みがあることを知っていく。  そして最後にたどり着いたのは、どの世界にも進まなかった、紬自身の延長線上にいる「今の紬」。彼女が静かに口にした「私、この人生が好き」という一言は、紬がこれまで抱え続けてきた後悔を、少しずつほどいていく。  選択が人生を決めるのではない。選んだあとに、どう生きるかが人生をつくる。星空の下の不思議な旅を経て、紬は幼なじみへの本音を言葉にし、新しい一歩を踏み出していく——。

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エブリスタ
エブリスタ2026/07/25
  • 現在の作品星くずのバス停