あらすじ
100kgの鉄アレイが、右手にくっついた。
終わりである。
歯磨きすれば洗面台が爆発し、コンビニ弁当を取ればレジが沈み、寝返りを打てば肋骨が悲鳴を上げる。
しかもその鉄アレイ、喋る。
「逃げたろ。今」
うるせえ。
主人公・剛田健吾、32歳。 職業、エア焼きそば職人。 鉄板も麺も存在しないのに、ヘラだけで観客を泣かせる虚無の大道芸人。
人生が空っぽになりかけていた男と、 “人間の怠惰”を吸って重くなる呪いの鉄。
河川敷。 夏祭り。 夜中のドンキ。 存在しない焼きそば。 浮きたかった鉄アレイ。
くだらなさの奥で、 なぜか人間の「手放せないもの」がむき出しになっていく。
そして最後、 愛は筋肉と共に暴走する。
重すぎる純愛。 軽くなれなかった夏。 意味不明なのに、ちょっと泣ける。
たぶん世界初、 “エア焼きそば依存型ダンベル青春怪物恋愛小説”。