あらすじ

普通の高校生・奏(かなで)は、ある夕暮れ、神社の階段で足を滑らせ、気づけば見知らぬ世界に立っていた。 そこは、空に二つの月が浮かび、風が色を持って吹く、優しくもどこか寂しい異界だった。 言葉は通じず、手がかりもない。ただひとつ、耳を澄ませば遠くから届く風の音だけが、彼女の名を呼ぶようにそっと肩を叩く。 やがて奏は、風を読むことを生業とする青年・暁(あかつき)と出会う。彼は誰よりも風の声を聞き、誰よりもそれを言葉にできない男だった。 奏は彼に、自分の世界の歌を教える。 暁は彼女に、この世界の風の読み方を教える。 ふたりは、言葉ではなく“音”で心を通わせていく。 だが、この世界では“風の音”がやがてすべてを変える力を持つという——。 それは、世界を救うことも、壊すこともできる、たったひとつの“こだま”だった。

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小説を読もう2026/07/26
  • 現在の作品遠き風のとどく音