あらすじ
これは創作論――というより、私が物語をどう組み立て、どう完結まで書いているかを記録した、メイキングのようなものです。
先に申し上げておきますが、私は商業作家ではありません。
人気作家でもありません。
趣味で小説を書いている、ただの一個人です。
つまり、「これを読めば必ず大ヒット作が書けます」などと胸を張れる立場ではない。
そんなことを言い出したら、まず私自身が疑います。
ただし、ひとつだけなら、胸を張って言えます。
私は、皆様にお見せする物語は、完結させてから公開しています。
面白いかどうかについては、読んだ方にお任せします。
もちろん、未完の小説を否定しているわけではありません。
連載しながら物語を作る方もいますし、その方法だからこそ生まれる勢いや面白さもあると思います。
ただ、私は物語を最後まで辿り着かせるための道標として、ハリウッド式創作論『SAVE THE CAT!』の15ビートを使っています。
なお、私はAIも使っています。
とはいえ、AIを使えば物語が勝手に完結するかというと、残念ながら、そこまで気の利く代物ではありません。
使っていても、使っていなくても、「完結させたいのに、どうしても最後まで辿り着けない」と悩んでいる方を、時折お見かけします。
でしたら、専門家でも人気作家でもない私が、いったい何を書けるのか。
おそらく、成功者による華麗な創作論ではありません。
何度も道に迷い、そのたびに現在地を確かめながら、それでも物語を終わらせてきた人間の、少々泥臭い道順です。
この記録が、物語の途中で立ち止まっている誰かの背中を、ほんの少しだけ押せたなら。
その程度のことを願いながら、書かせていただきました。