あらすじ
十六歳の少年レントが授かった固有スキルは、誰もが嘲笑する最弱スキル――《ゴキブリトラップ》だった。
戦闘には何の役にも立たない。そう決めつけられ、幼なじみのパーティーからも追放されたレントだったが、彼だけはスキルの本当の性能に気づいていた。
対象に応じて大きさも強度も自動で変化。設置数も効果時間も無制限。そして、レントが「害をなす存在」と認識したものなら、魔物であろうと霊体であろうと捕獲できる。
レントは一人、王都地下に広がる《奈落の百層迷宮》へ挑む。
ゴブリンも、オーガも、死霊騎士も、灼熱の竜さえも――罠を置くだけで次々と捕獲。やがて迷宮暴走によって数十万の魔蟲と伝説の迷宮王が地上へ現れるが、レントは迷宮全体を一つの巨大な罠へと変えてしまう。
これは、最弱と笑われた一枚の黒い板で、魔王も迷宮も巣ごと封鎖した少年の物語。
ただし本人は最後まで言い張る。
「普通のゴキブリトラップだけど?」