あらすじ

十九歳にしてギルドランク・ゴールドへ到達したアルドは、「勇者」と称えられる剣の天才だった。 そんな彼につけられた同行者は、すでに現役を退いた冒険者レイン。単純な剣の腕なら自分の方が上――そう見切ったアルドは、彼をロートルと侮っていた。 だが、採石場に現れたクエイクドラゴンとの戦いで、アルドの自信は打ち砕かれる。 冒険者たちが次々と倒れていくなか、レインだけは自らの限界を見誤らなかった。 圧倒的な力ではない。戦場を見通す判断、崩れた仲間を立て直す言葉、そして清流のように澄んだ魔力運用。 レインの背中から極意をつかんだアルドは、死闘の末にクエイクドラゴンを討ち「英雄」として迎えられる。 しかし勝利の後、アルドは知る。 自分が誇っていた術式の原点も、かつて語り継がれた英雄譚の真実も、あの男の背中に隠されていたことを。 これは、表舞台に立つ若き英雄と、功績を譲って時代の影に立つ名もなき英雄の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/07/25
  • 現在の作品老兵が英雄であることを、英雄だけが知っている