あらすじ
「王子みたい。」
「いや、姫みたいだった。」
そんな言葉が、今日も校内のあちこちで聞こえてくる。
私立・聖ルミナス学園。
そこには、生徒たち全員が憧れる一人の少女がいる。
彼女の名前は、まだ誰も知らない。
みんなはただ、こう呼ぶ。
「Primia(プリミア)」
王子のような勇敢さと、姫のような気品をあわせ持つ者だけに贈られる、たった一つの称号。
普段の彼女は、誰にでも優しく、ふわりと微笑む姿がまるで物語のお姫様。
だけど、大切な人が傷ついた瞬間、迷わず前へ踏み出し、凛とした眼差しで守り抜く姿は、誰もが恋してしまう王子様そのものだった。
そんな彼女が本気で誰かを想ったときだけ現れる、不思議な輝き。
生徒たちはそれを「Primia Mode(プリミアモード)」と呼んでいる。
その瞬間、学園中の空気が変わる。
歓声も、ため息も、胸の高鳴りも。
誰もが彼女から目を離せなくなる。
けれど、誰も知らない。
誰かの憧れであり続けることが、どれほど孤独なのかを。
「完璧なプリミア」でいることに疲れた夜、一人だけ誰にも見せない涙を流していることを。
そんな彼女の前に現れるのは、それぞれ違う想いを抱えた仲間たち。
幼なじみ。
ライバル。
親友。
後輩。
そして、彼女を「プリミア」ではなく、一人の女の子として見てくれる存在。
友情、恋愛、挫折、夢。
笑って、泣いて、支え合いながら、彼女は少しずつ気づいていく。
憧れられることよりも大切なのは、自分らしく笑えること。
そして、「Primia」とは完璧な人間ではなく、人の心に勇気と希望を灯せる人なのだと──。
これは、王子でも姫でもない。
そのどちらにもなれる、一人の少女が紡ぐ青春物語。
きっとあなたも、彼女に恋をする。