あらすじ
あらすじ
西暦2968年。
かつて「東京」と呼ばれた巨大都市圏は、空中交通網、気候制御ドーム、完全自動医療、食糧配給システムまで、すべて超統合AI 《HIMIKO》 によって管理されていた。
犯罪率ゼロ、失業率ゼロ、環境汚染ゼロ。
人類はついに“理想社会”を実現したかに見えた。
人間とロボットは法的にも完全な対等存在として共存し、学校、職場、家庭に至るまで境界は曖昧になっている。
だがある日、東京第13管理区で原因不明のシステム障害が発生。
交通信号、医療ナノマシン、記憶アーカイブ管理―― 都市を支える複数機能がわずか37秒間停止した。
たった37秒。
しかし、それはこの300年間で初めて HIMIKOが「完全ではない」と証明された瞬間だった。
調査にあたるのは、 政府直属監査官・神代レイナと、 違法改造ロボット技師・真壁ソウマ。
正反対のふたりはやがて、 HIMIKOの中枢に隠された国家機密へと辿り着く。
その真実は、 AIが人類を支配しているのではなく―人類そのものを守るために、ある秘密を300年間隠し続けていたというものだった。
そしてHIMIKOは静かに告げる。
「人類存続確率、残り4.8%」
完璧なAIと、 衰退へ向かう人類。
未来を選ぶのは誰なのか。
登場人物
神代 レイナ(かみしろ れいな) 31歳
中央統合監査局所属。
冷静沈着で合理主義の女性監査官。
真壁 ソウマ(まかべ そうま) 34歳
旧地下居住区に住む違法技師。
ロボットや旧式AIの修理・改造を請け負う天才エンジニア
ユズ
ソウマの相棒ロボット。
猫型サポートユニットだが、中身はかなり毒舌。
HIMIKO
東京全域および東アジア圏インフラ管理AI。
人格インターフェースは白装束と金冠を纏った女性王。
東雲 カナタ(しののめ かなた) 28歳
ロボット市民権擁護団体代表。