あらすじ
「劇団持ちの女はいらない」
父の葬儀を終えたばかりの男爵令嬢リゼットに残されたのは、客席三人、借金一千万リル、賃金二か月遅配の倒産寸前劇団。そして婚約者からの婚約破棄だった。
だがリゼットには、誰にも名前を呼ばれなかった元地下アイドルとしての記憶と、売れない芸能人を大舞台へ送り出した敏腕マネージャーとしての経験がある。
退屈な古典劇を恋愛喜劇へ。街角公演、香り付き案内札、役者写真、後援会、公開稽古――さらに役者の健康と権利を守る契約を整え、まだ誰にも見つかっていない“推し”を世に出していく。
そんなリゼットの目立たない仕事を、誰より早く見つけた匿名後援者K。一方、一般客を装って劇場へ通う青年カイは、舞台を見る目は確かなのに、小銭一枚まともに扱えない。
二人の正体は同じ人物――第二王子クラウスだった。
これは、誰にも推されなかった女性が仲間を輝かせ、借金と腐敗した劇場制度を覆し、最後には自分自身も盛大な拍手を受け取る物語。
劇団経営×推し活×婚約破棄ざまぁ×身分差恋愛。全48話完結。