あらすじ

十二年の大戦は終わった。"王国の剣"と呼ばれた英雄、ヴェーラ・フォン・リヒトザーガは——「ありもしないものを視た」として少将から大尉へ落とされ、王都の外れ、元厩舎の軍警察・犯罪捜査部にいた。 人員五人。予算は残り物。ただし議会が押し通した勅令一枚だけは、元帥の首にすら手が届く。 彼女の眼は、魔力の痕跡を「織物」として視る。誰が、いつ、どんな術を使ったか——すべて視える。そして、そのすべてが、法廷では一文字の証拠にもならない。 視えているのに、証明できない。ならば、証明は五人の職能で組み上げる。器械と、条文と、裏社会の顔と、人の心を開く声で。 英雄将官の毒殺。魔法を一度も使わない完全犯罪。偽造されるはずのない魔力署名——戦争が終わった王都で、戦争の後始末だけが、事件になって流れ着く。 これは、英雄を狩る側に回った元英雄と、誰にも好かれない部署の、立証の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/07/24
  • 現在の作品英雄狩りのヴェーラ ―元少将の軍警察、戦後の王都で英雄たちの罪を暴く―