あらすじ
都会の荒波に揉まれ、心身ともに疲れ果てた男は、傷を癒やすため海沿いの故郷へ帰ってきた。
訪れた理由は、年に一度の『大漁祈願祭』。
夜の海岸で何百発ものロケット花火が打ち上げられる、幻想的でどこか懐かしいお祭り。
準備が進むなか、主人公は龍神のお面を被った不思議な少年と出会う。寒空の下で甚平を羽織り、無邪気に笑う彼と一緒に花火を打ち上げる男。
夜空を彩る光の群れに興奮を分かち合ったあと、少年は漁師たちへの『ある伝言』を残して消えてしまう。
都会で固まった心が解けていく、一夜限りの不思議で温かな出会いを描いた優しい物語。