あらすじ

三十万円が必要だった。 派遣切り。 毒親の借金。 空になった冷蔵庫。 追い詰められた渡辺誠は、高額報酬の「運搬業務」に応募する。 誰が見ても怪しかった。 本人も怪しいと思っていた。 それでも三万円は魅力的だった。 しかし誠には致命的な欠点があった。 真面目すぎるのだ。 受取人確認をする。 被害者の話を聞く。 困っている人を放っておけない。 ルール違反が気になる。 その結果―― 闇バイト初日に警察を呼び、 二日目には組織に睨まれ、 三日目には幹部を怒らせた。 本人は働いているつもりだった。 だが気づけば、助けられた老人、詐欺被害者、商店主、孤立した若者たちが彼の周りに集まり始める。 これは英雄の物語ではない。 社会の底で損ばかりしてきた善人が、それでも目の前の誰かを見捨てなかった結果、巨大な犯罪組織を崩壊へ追い込んでしまう話である。 笑えて、少し痛い。 そして最後に少しだけ救われる、現代の悲喜劇。

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カクヨム
カクヨム2026/07/24
  • 現在の作品善人は犯罪に向いていない ―真面目すぎる俺が闇バイト組織を壊滅させるまで―