あらすじ
アーサー・アーデストがアステール大陸を統一して五年。
長い戦乱の傷はいまだ完全に癒えてなかったが、人々は覇者によってもたらされた平和を享受していた。
そのような時代、ドリス州を統治しているレギオン・アーデストの元に弟アーサーから使者が派遣された。税の追加徴収と、新設される税を納めよとの命であった。
不承不承ながら命に従ったレギオンは、遠く離れた王都の弟に一抹の不安を抱いた。
その日から、アーサーの政治的な改革は急激の一途を辿る。租税を重くし、鍛冶職人には武具防具の生産を昼夜問わず急がせ、兵役に就く年齢も大幅に引き下げられた。大陸の各地では親と子が勅命によって引き離され、税を納めることができず土地を捨てる者、罰として死を与えられたものが急増した。
身分の上下問わず、人々は訝しんだ。
「聡明な皇王陛下になにがあったのか」と。
■主な登場人物
レギオン・アーデスト・・・・・・アーサー・アーデストの血のつながっていない兄。ドリス州を治める州令
ディオクレニアス・・・・・・レギオンに仕える勇士。異称「戦神の化身」
アレクシス・・・・・・レギオンに仕える文官
ローエン・・・・・・ドリス市の長老。人々からローエン爺と慕われている
アーサー・アーデスト・・・・・・レギオン・アーデストの血のつながっていない弟。アステール大陸を統一し、アーデスト王朝を興した皇王
マリーカ・アーデスト・・・・・・アーサーの正妻。フェリクスとオリヴィアの母
フェリクス・アーデスト・・・・・・アーサーの長男でアーデスト王朝の王子
オリヴィア・アーデスト・・・・・・アーサーの長女でアーデスト王朝の王女
ラグネル・アーデスト・・・・・・レギオンとアーサーの父、ノースヴァルド州を治める州令にして北部総督
グスタフ・マンハイム・・・・・・・アーサーに仕える武将
ゴドウィン・・・・・・アーサーに仕える月神正教の大司教
ゼノン・・・・・・月神正教の枢機卿の一人。ゴドウィンの腹心
カール・・・・・・月神正教の枢機卿の一人
エラーン・・・・・・月神正教の枢機卿の一人
ラケオン・・・・・・メセニア州メセニア市に住む百姓