あらすじ
███高校。
███市の海沿いに建つその高校には、昔から数多くの噂が残されていた。
夜の旧校舎に現れる、制服姿の女子生徒。
存在しないはずの教室。
誰も覚えていない生徒の名前。
そして、9期生に関する消された記録。
高校2年生の水城恵奈は、友人の朝倉伊織から見せられた一つの投稿をきっかけに、学校に残る怪異の調査を始める。
最初は、よくある学校の怪談だと思っていた。
暇つぶし。
話題作り。
ネット上に溢れる根拠のない噂。
しかし、過去の掲示板、古い新聞記事、卒業生の証言を調べるうちに、彼女たちはある違和感に気づく。
同じ怪異を目撃した人間が、何年も前から存在している。
なのに、その怪異に関わった人物の記録だけが、なぜか残されていない。
学校は何かを隠しているのか。
それとも、生徒たちが知らないだけで、最初から存在してはいけないものだったのか。
ネットに残された断片的な情報。
消えた学校資料。
匿名で投稿された証言。
水城恵奈と朝倉伊織は、記録を集めながら███高校に隠された真実へ近づいていく。
これは、███高校で発生した未解決事案を記録した物語。
数年後、水城恵奈によって保管されたこのファイルには、彼女たちが見たもの、調べたもの、そして最後まで説明できなかったものが残されている。
――これは、消せなかった高校の記録である。