あらすじ
1000年以上前、勇者を倒し、世界の大半を支配した魔王。
戦争が終わった今、魔王軍は治安、税務、道路、関所、魔物保護まで担当する巨大な行政機関へと変わっていた。
そんな魔王国の片隅に、ひとりの青年が現れる。
「俺は勇者だ。魔王を倒しに行く」
しかし、彼を正式な勇者と認定する証明書がない。
勇者が関所を破り、洞窟へ侵入し、仲間を集め、聖剣を手に入れ、魔王城へ近づいていく一方、魔王国では照会、審査、差し戻しが繰り返される。
・ドラゴン派遣は費用対効果に問題あり。
・四天王の出撃には承認が必要。
・魔王陛下本人の戦闘にも、所定の手続きが存在する。
これは、王道の魔王討伐を魔王国側の行政文書だけで描く、勇者接近事案の全記録。