あらすじ

腰の鍵束は、全部で四十七本ありました。離縁状の上にそれを置いたとき、旦那さまが仰いました。「札は」。 ございません。どれがどの鍵かは、十二年、わたしの頭の中にだけございます。部屋は八十三、物置は十一、蔵は四つ。冬の毛布は北棟三階の東から二つ目の物置、右手前の櫃の上から三段目。銀器は地下第二蔵の左の棚。 西の物置の鍵だけ形の似たものが二本ありますので、片方を三度差すと錠が壊れます——そこまで申し上げて、公爵家を出ました。閉ざしの月に、噂が流れてまいります。

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小説を読もう2026/07/24
  • 現在の作品鍵の在処は、離縁状と一緒に置いてまいりました