あらすじ
XXXX年。
十六年前、長年にわたり世界を混沌へと陥らせていた戦争が、ある一人の英雄の手によって終結した。現在、戦争前と比較し、世界人口の約84%が減少。人類は新たな配偶システムを編み出した。ほかにも様々な社会システムが戦争前とは全く異なる姿へと変化していた。その象徴が人ではなく人工頭脳が上に立ち、秩序と繁栄を維持する『人類管理システム』だ。このシステムによって人は個としてではなく、集団としての幸福を追求し、何十年、何百年、何千年後も種を絶やすことなく生き残れるよう管理されていた。人々は人類の幸福を願い、争いや飢えなどといったものとは無縁の生活を送っていた。ここはまさに全人類にとってのユートピアであった。
ある日、そんな世界で発明家として暮らす記憶喪失の男ハカセのもとに謎の男が現れこう言った。
「『人類管理システム』の本体を見たくはないか?」
それはハカセにとって大変魅力的な誘いであった。
四人の登場人物たち全員が記憶に問題を抱えている。十年前、何があったのか。自分たちは何者なのか。全員の記憶が繋がるとき、このユートピアは崩壊する。
———これはこのユートピアが崩れるまでの物語。
登場人物
ハカセ
二十五歳
発明家。嫌いなものはチョコレート。十五歳以前の記憶がない。
ナナシ
二十八歳
自由を愛する謎の男。十八歳以前の記憶があやふや。他三人のことを知っているようだが・・・?
ショウジョ
十六歳
女装男子。自分の可愛さに絶対的な自信がある。嫌いなものは女の子。六歳以前の記憶がない。
ドクター
二十七歳
医者。チャラい格好をしている。十七歳以前の記憶がない。なにかを隠している・・・?