あらすじ

朝起きたら着物を着た大学生くらいの女性が横に座っていた。 正座して俺を見下ろしている、その顔は小動物を見るかのように穏やかに微笑んでいる。 —全く見た事が無い、知る由もない、現代っぽくないけど綺麗な人だ。 情報はそれだけだ、着物も何かシルクの様に滑らかだし何だろう。 それに色んな香りが混ざっている。 嫌な感じがしない香水の香り?それとも何か別の香り?ふわりと窓から流れる風はこの夏においてドライヤーよりドライヤーしている熱風のハズなのに凄く涼しい、何でだかは分からない。 それに付け足されるように味噌汁と焼き魚の香りが時たま流れる。 この時間は一体・・・やがて寝ぼけ姿の俺を見ていた女性が口を開く。 「我が夫よ、ようやく起きたかえ、朝食の準備が出来ておるぞ。早く顔を洗ってくるのじゃ」 その微笑みは更に艶のある笑顔にどきっとしてしまう。 すみれの様な紫色の唇と髪色がさぁっと風が吹き風景に映える。 彼女は・・・誰なんだ? ・・・夫? 「寝ぼすけよのう。しかしここが現代か、存外我が都とは違った趣が多いが、ふむ・・・不自由はしそうにない。なに、夫が居るのじゃ問題ない」 何やら分からないが独り言をつぶやきながら女性がゆっくりと立ち上がる。 「お初にお目にかかる。わらわの名は”紫期神の命”である。はるか別世の過去から現代である運命の夫であるそなたに辿りついた。些か困難もあるとは思うが障害は愛の力で乗り越えるものであると聞いてるでな、どうかよろしく頼むぞ」 薔薇色の人生、いや、華麗なるすみれ色の人生が始まった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/07/24
  • 現在の作品現代転移の命は現代人として表裏の生活をします