あらすじ

灰の風が世界の記憶を削り続ける灰燼紀(かいじんき)。 辺境の領主イヴェル・カランは、響き手と呼ばれる魔法使いたちの儀式により、妻と幼い娘を奪われた。 娘は死の間際に父の顔を忘れ、怯えながら息絶えた。 復讐を誓ったイヴェルは禁忌の力を手に入れるが、その代償は自身の大切な記憶を失うこと——。 そして彼の復讐が、世界全体の忘却を加速させていく。 失われゆく記憶の中で、優しかった頃の自分が幻影となって責め続ける。 それでも剣を握るイヴェルは、復讐対象である響き手の上層部が「世界を終わらせる慈悲」という別の正義を抱いていることを知る。 灰を貪り、残響を啖いながら、男は帝国を、世界を、狂った復讐の道を突き進む。 これは復讐か、破壊か。 最後に残るのは、虚無か——。

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カクヨム
カクヨム2026/07/23
  • 現在の作品灰の残響を啖う者