あらすじ
春を知らないまま、大人になった。
愛されることも。
甘えることも。
誰かを頼ることも。
私には似合わないと思っていた。
「君を変えたいんじゃない。」
「君と生きたいだけなんだ。」
一人の男性との出会いが、
止まったままだった季節を、少しずつ動かしていく。
これは、
幸せを諦めていた一人の女性が、
“春”を知るまでの物語。
主人公…安藤 みやび(27歳)
「私は私。変わる気はない。でも、大切な人のためなら立ち止まることはできる。」
一流の彫り師。
幼い頃から壮絶な家庭環境で育ち、人に頼ることなく生きてきた。
見た目は近寄りがたいが、その印象とは裏腹に、よく笑い、軽口を叩き、人を笑わせるのが好きな性格。
思ったことははっきり言う一方で、自分の痛みや弱さだけは冗談にして飲み込んでしまう。
右腕、左腕は左手までタトゥーがはいっている。
背中には一面の和彫り。
恋愛に依存することはなく、
「恋愛は人生の主軸じゃない。彩り。」
という考えを持っている。
そんな彼女が出会ったのは、どんな過去も、どんな傷も、当たり前のように受け止めてくれる一人の男性だった。
九条 晃 (28)(くじょう あきら)
「君を変えたいんじゃない。君と生きたいだけなんだ。」
若くして数々の建築賞を受賞した建築士。
イケメン建築士としてメディア出演あり。
穏やかで誠実。
人を肩書きや見た目ではなく、その人自身で判断する。
まどかの過去も刺青もすべて知った上で、変わらぬ愛を貫く。
彼女を守るのではなく、隣で支え続けることを選んだ男性。
ケンちゃん(32)
「言いたいことは我慢しない。でも、仲間は絶対に裏切らない。」
ゲイバーのママ。
まどかとは長年の付き合いで、一緒にホストクラブへ遊びに行く飲み仲間でもある。
毒舌で、人の悪口や愚痴、文句を言うのが日課。
その一方で情に厚く、一度「身内」と認めた相手にはとことん味方になる。
嫌いなものは、ぶりっ子と裏表のある人間。
好きなものは、お酒とゴシップと面白い話。
口は悪いが、まどかにとっては本音をさらけ出せる数少ない存在。