あらすじ
目を覚ましたら、俺は迷宮の浅層でぷるぷるしていた。手足なし、口なし、でも腹だけは無限。え、スライムってこんなに水不足に弱いの!?
頼れるのは、何でも食料・素材・危険物に分けてしまえる《無限胃袋》、そして食べた魔物の性質を技能として覚えていく身体だけ。魔物を食べればレベルが上がる。魔石を食べれば新技能の手掛かりになる。けれど腹を満たせば備蓄が減り、素材を罠に使えば次の武器が作れない。おいしい成長には、いつだって在庫管理がついて回る。
結晶甲虫を食べて水の流れを読み、鉱殻を食べて防水膜を得て、集めた魔鉱・骨・鱗で《魔材クラフト》を発動。魔力を帯びた刃、杭、罠を組み上げ、格上の魔物を正面からではなく工夫で攻略していく。進化先は一つではない。水、甲殻、毒、氷、墓、クラフト――いくつもの種族分岐の中から、もっとも危険で希少な深淵の系統を目指すのだ。
迷宮では魔物の死骸すら資源であり、地上では勇者・魔王・人間国家がその資源を奪い合っている。水脈を守る精霊、星図を探すエルフ、坑道を取り戻したいドワーフたちとの出会いは、俺の「食べたい」を迷宮そのものの運営へ変えていく。
最深部でダンジョンマスターを倒せば、罠を張り、魔物を生み、分岐した進化体すら管理できるようになるらしい。そんなの、目指すしかなくない?
食べて、しまって、作って、進化して。食いしん坊スライムの、最深部から始まる魔王種ダンジョン運営ファンタジー!