あらすじ
かつて「紫薔薇様」と恐れられ、同時に女性たちから崇拝された元悪役令嬢エイメリア・ヴィオレッタ。
六十六歳となった彼女は、十歳の孫娘リリアナに最高の結婚相手を見つけるため、約五十年ぶりに王都へ帰還する。
しかし現在の王都には、権力を笠に着る貴族、弱者を食い物にする商人、不正を見逃す役人があふれていた。
「このような王都では、可愛いリリアナを安心してお嫁に出せませんわ」
エイメリアは侯爵家の財力、権力、人脈、そして夫から贈られた紫水晶の仕込み杖を手に、王都の悪を成敗していく。
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登場人物
エイメリア・ヴィオレッタ(66)
ヴィオレッタ侯爵家の前女侯爵。
16歳から18歳までの間に数多の貴族を虜にし、翻弄してきたと言われる元悪役令嬢。
「紫薔薇様」と呼ばれ、社交界の女性たちの中では崇拝の象徴でもあった。
婚約者だった王太子の浮気を見つけるや否や頬をひっぱたいて逆婚約破棄し、求婚してきた男たちを袖にしまくったことから「悪役令嬢」と呼ばれた。
その後、爵位を持たない税務官の男と恋に落ちて結婚。領地に引っ込み、今では立派な隠居婆さんになった。
アルフレッド・ヴィオレッタ(70)
元税務官。平民出身で爵位は持っていない。
趣味はガーデニングと孫と遊ぶこと。
エイメリアを「エイミー」と呼び、今でも領地デートを欠かさない愛妻家でもある。
税務官ということもありお金の流れには非常に聡く、事実彼が婿入りしてからヴィオレッタ侯爵家の資産は三倍になった。
今は領地の邸宅で悠々自適の隠居生活。
リリアナ・ヴィオレッタ(10)
王都の初等学院に通うおばあさま大好きな女の子。
まだまだ社交界デビューは先なのに、おばあちゃまが婿候補を選んでいる。
本人は素敵な恋に憧れており、いつかおじいちゃまとおばあちゃまみたいな夫婦になりたいと思っている