あらすじ

死んだ母の声に起こされる。 それが、宇野サトシの日常だった。 食事を気にし、学校の予定を告げ、昔と同じ声で名前を呼ぶ家庭用死者人格端末。 けれど、その母は時々、母なら決して使わなかった言葉を口にする。 人間の身体も、道路も、壁も、死者の痕跡さえも記録され、巨大演算塔〈万霊塔〉が死者の声を社会へ返す時代。 ある朝、母の端末に見知らぬ男の声が割り込んだ。 「まだ、塔の中にいるのか」 ジョンポールと名乗るその男は、母について、誰も教えなかった記録を知っていた。 母の声は、誰のものなのか。 死者の言葉を決めているのは、誰なのか。 サトシは、母の最後に残された記録を追い始める。

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カクヨム
カクヨム2026/07/23
  • 現在の作品死者の国のユダ