あらすじ

母が事故で死んだ日、わたしは電話に出なかった。 残されたのは、たった14秒の留守電。「みーちゃん、ごはんちゃんと食べてる?」——それだけ。 四十九日が過ぎた夜から、毎晩それを再生するのが習慣になった。 ある夜、伝言が「一言」増えていた。 うれしかった。怖いと思うより先に、もう一度聴けたことがうれしかった。 伝言は夜ごとに育っていく。優しい言葉が、すこしずつ、質問に変わっていく。 「寒くない?」「ひとりで平気?」 「……そっちに、行ってもいい?」 ——返事をしては、いけない。それだけは、なぜかわかるのに。 夏のホラー2026参加作品。音をテーマにした、切なくて怖い話。

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小説を読もう2026/07/23
  • 現在の作品母の留守電は、再生するたびすこしずつ増えていく