あらすじ
コンスパイラ侯爵家の謀略に嵌められ犯していない罪で断罪されそうな公爵令嬢ユナスタシア・ユピテリアス。
婚約者の皇太子からも家族からも見捨てられ離宮に閉じ込められ散々な日々を送っていた───しかしそれは彼女を護る為に敢えて突き放した“優しい嘘”であった。
数々の動かぬ証拠を抑え遂にボロを見せ始めた侯爵家を追い詰める、その為の第一歩として突きつけた婚約破棄という名の茶番劇。
これを乗り越えればようやく愛しのユナスタシアを救える、誰もがそう思っていた。
しかし彼らは気付いていなかった。
親しい者達から裏切られ心ない者たちから虐げられて傷付いてきた彼女の心には、深い絶望の暗闇が渦巻いていた事を。
そして決定的な言葉が紡がれる。
彼女の心を壊してしまう善意の嘘が。
言わなくてよかった言葉が。
「君との婚約を破棄させて貰う!」
その言葉を聞いた瞬間、彼女の心は砕けた。
そして血脈に眠る古の竜の血が覚醒する。
怒りと憎しみを糧として。
───我が血を色濃く継ぎし子孫よ
その衝動のままに眠れる力を解き放つが良い───
すべてに裏切られたと思った彼女は、怒りと憎しみのままに雷神竜の力を解き放つ。
現代に蘇った雷神竜の加護を宿す者。
雷神姫として新生した彼女は、己が力だけを頼りに新たな人生を選択する。