あらすじ
王女アリアが十八歳を迎えた春。王家のしきたりに従い、三人の青年が求婚者として王宮を訪れる。
誠実な騎士レオン、理知的な貴公子ユリウス、そして幼なじみのセドリック。
それぞれの想いに触れながら、アリアは人生を左右する決断を迫られていく。
王宮を舞台に描く、恋と選択のファンタジー短編。(9話完結)
登場人物
アリア・エルディア(18)
エルディア聖王国の王女。穏やかで思いやりがあり、誰に対しても誠実。王家のしきたりに従い、三人の求婚者の中から未来の伴侶を選ぶことになる。
レオン・レーヴェン(24)
王国を支える御三家・レーヴェン家の青年騎士。真面目で誠実な性格。騎士としての誇りを胸に、王女への求婚に臨む。
ユリウス・シュタイン(23)
御三家・シュタイン家の青年。知性に優れ、冷静沈着。物事を俯瞰して考える現実主義者でありながら、王女には誰よりも率直に向き合う。
セドリック・アルヴェイン(22)
御三家・ローゼン家の青年。アリアの幼なじみで、明るく自由奔放なムードメーカー。王宮でも変わらない自然体で、いつもアリアを笑顔にしてくれる。
国王 (42)
アリアの父。娘を深く愛する穏やかな王。王としての責務と、一人の父親としての想いの間で静かに葛藤している。
皇太后 (78)
現王の母であり、王家の長老。王国の伝統を何より重んじる存在。長年にわたり王宮を支え、その言葉は今なお大きな影響力を持つ。
アウレリア・ライゼン(58)
アリアの伯母で、隣国の王妃。若き日に祖国を離れて嫁ぎ、現在は隣国で穏やかな日々を送る。優しく聡明で、アリアにとって憧れの存在。
世界設定
エルディア聖王家
建国以来、この国の象徴として続く王家。
現在の政治は議会と政府が担っており、聖王家は実権を持たない。その代わり、戴冠の儀や祭祀を執り行い、国の歴史と信仰を受け継ぐことを使命としている。王や王族は、国民の拠り所として生きることを求められる。
御三家
聖王家を古くから支えてきた三つの名門家。
それぞれが軍事・学問・文化を担い、代々王家を支えてきた。王家に男子の後継者が生まれない場合に備える「支えの一族」であり、王女が即位する際には、御三家から聖伴候補が選ばれる。候補者たちは幼い頃からその役目を意識して育てられる。
聖伴
女王を支える、生涯唯一の伴侶に与えられる称号。
聖伴となった者は、それまで属していた御三家を離れ、聖王家の一員として生きることになる。その人生は大きく変わり、個人としての自由よりも、王家の務めを優先することが求められる。