あらすじ
和歌とは神代の時代から現代まで綿々と続く日本文学のいわばルーツです。たとえば万葉集などを見れば当時の人々の生き方や思いを肌感覚で知ることができます。云ってみればタイムマシンのようなものです。まずこれが時間的な和歌の特権。つぎに和歌は天皇から庶民にいたるすべての人々が使うツールですので、ふだんは会うこともできない人間の嘘のないところを知ることができます。聖徳太子、紫式部、清少納言からくだっては勝海舟、樋口一葉、九条武子など、それぞれの公式的な立場や作品からは一歩離れた、各々の内面の吐露を和歌に見ることが(本当に)できます。これが和歌の空間的特権です。この時空を越えるツール(ネット以上です)を見ず、使わない手はない。人間の内面が31文字にどうあらわれるものか、いたって卑近ですが(一応は歌人である)私の和歌集などから探ってみてください。またあなた自身の和歌製作への誘いともしてみてください。もしあなたが小説を書く人なら和歌はその核(主題)となり得ますし、またそうすべきでしょう。紫式部も樋口一葉も小説家である前に、まず歌人であったことを想起してください。