あらすじ
「すべての災厄には兆しがある」
大手飲料メーカーで安全担当として働く皆守護(みなもり・まもる)は、危険を見つけて事故を防ぐことを仕事にしていた。
しかしある日、自ら改善を訴え続けていた設備の事故に巻き込まれそうになった若手社員を救い、自らの命を落としてしまう。
死後、女神エリシアに導かれた護は、剣と魔法が存在する異世界へ転生する。
与えられた特別な力はない。
あるのは長年の現場経験と、「災厄は突然起きない」という信念だけ。
崩落寸前の坑道、魔物に襲われる村、無謀な冒険者たち。
人々が見過ごす小さな異変の中に、護は災厄の兆しを見つけていく。
だが、危険を指摘する者はどこの世界でも面倒臭がられ歓迎されない。
それでも護は諦めない。
誰かが無事に明日を迎えられるように。
これは剣でも魔法でもなく、観察力と経験を武器に災厄へ立ち向かう一人の男の物語。
「災厄監査官」と呼ばれる男の伝説が、ここから始まる。