あらすじ
産婦人科医の久世千紘は、脳神経外科医の夫・遼介と、誰もが羨む医師夫婦として暮らしていた。ところがある日、親友の真帆が妊婦として千紘の病院を訪れる。診察中、真帆のスマートフォンに表示されたのは、遼介からの『心拍、確認できた?』というメッセージだった。
疑念を抱いた千紘が調べ始めると、真帆のお腹の子の父親が遼介だと判明する。さらに、急な引っ越しを口実に夫婦の家へ転がり込んできた実妹・莉央まで、姉から夫を奪うために遼介の子を妊娠。やがて、同じ病院で働く助産師・沙耶も、かつて遼介の子を宿し、中絶させられていたことが明らかになる。
妻の親友、妹、同僚を次々と弄びながら、遼介は千紘だけは手放そうとしない。しかも義父が経営する病院は破綻寸前で、千紘の医師としての信用を利用し、借金まで背負わせようとしていた。
すべてを失いかけた千紘に、厳しい言葉を向けながらも手を差し伸べたのは、胎児超音波を専門とする臨床検査技師・榊原慧だった。
夫の裏切りによって壊された仕事、家族、友情、そして人生。千紘は医師としての誇りを守りながら証拠を集め、夫とその一族へ反撃を開始する。