あらすじ

毎年夏祭りが近づくと、主人公は同じ夢を見る。花火の下、届かない背中と、聞き取れない声。目覚めるたびに残るのは、理由のわからない胸のざわつきだけだった。一年前の花火大会の記憶が、そこだけ抜け落ちているのだ。  ある日、押し入れから見つけた幼馴染・澪のノート。そこに残されていたのは、「来年の私を忘れていたら、もう一度好きになって」という一文だった。意味を掴めないまま迎えた今年の夏祭り。かつてと同じ場所に立った瞬間、封じていた記憶が蘇る。  あの夜、主人公は澪に想いを伝えようとして、結局何も言えなかった。沈黙の中で交わされた「今年で最後だね」という言葉。伝えられなかった後悔と向き合うことを恐れ、彼は記憶ごと閉じ込めていたのだと気づく。  花火の下、ようやく過去と向き合った主人公は、「何度忘れても、また君を好きになる」と呟く。届かない言葉だと知りながらも、それは確かに彼を前へ進ませる一歩だった。止まっていた時間が、静かに動き出す――。

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エブリスタ
エブリスタ2026/07/22
  • 現在の作品打ち上げ花火の下で、君を忘れる