あらすじ
魔法が「コード」として課金される電脳魔導都市、ニュー・エリュシオン。
名門魔術師家の令嬢にして最強の警部補・シルヴィアには、誰にも明かせない秘密がある。前世、企業の法務担当として働き、机に突っ伏したまま死んだ記憶を持っているのだ。おかげで彼女は、法解釈も契約の抜け穴も、二周目の余裕で使いこなす。
そんな彼女には、もう一つ誰にも明かせない秘密があった。相棒の平民出身の天才魔導士・ノアの心拍を、三年分こっそり記録し続けていることだ。
ある日、二人は濡れ衣で組織から追放される。
「あら、休暇よ。優雅じゃない」
表向きは涼しい顔。しかし内心、彼女は歓喜していた。組織も規則も消えた今、最愛の相棒をようやく独占できるのだから。かたやノアも、令嬢の重すぎる監視愛を「頼れるお守り」と呼んで喜ぶ規格外――追放先で今日も、二人は平穏(?)である。
だが追放の裏には、街の魔法を一人で生み出し続ける「死んだはずの伝説の魔導士」と、彼を搾取する警察上層部・大企業の陰謀が眠っていた。しかも「次の生贄」の候補筆頭には、相棒ノアの名前が。
家名を捨てる覚悟で挑んだ二人は、腐った古巣を打ち破り――やがて、自分たちだけの居場所を、組織の中に勝ち取る。
二周目の人生を、隣にいる子のために懸ける、電脳魔導都市の溺愛百合ファンタジー。