あらすじ
億砂新一(31歳・独身・派遣契約終了)。
預金残高わずかの俺の前に深夜、緑色でニヤニヤ顔の異形――悪魔帝国の準子爵イオヴが現れた。
彼が提示してきたのは、あまりに気味が悪いほどの高待遇。「月給500万、残業なし。
業務内容はただ一つ、“ユダ”の捜索だ」背に腹は代えられない。
俺は明朝体でびっしり書かれた【日本語の契約書】に黒のボールペンでサインし、悪魔の使徒となった。
PayPayで電子タバコを買い、労働基準法やコンプライアンスを気にするお役所的な悪魔たちと、神戸の街で“裏切り者”を探す奇妙なビジネスライフが始まる。
しかし、カルト宗教による無差別銃撃「血の三宮事件」をきっかけに、世界のルールは血生臭く、そして歪に混線していく。
悪魔の魔力が一切通じない、失踪した元恋人。
神社に足を踏み入れた瞬間に強制解除される、悪魔の「認識迷彩」。
西洋の悪魔たちが『救世主とユダ』のシステムで動いていたその裏で、この土地に眠る【八百万の神々】のシステムが、恐ろしい牙を剥いて覚醒し始めていた――。
サインした契約書の裏に、うっすらと神代の文様が透けていたあの瞬間から、俺たちの踊らされる盤面は決まっていたのだ。
日常のすぐ隣で神話がバグる、新感覚アーバン・伝奇ファンタジー!