あらすじ
アメリカ合衆国は、ヘンリー王子を象徴元首に迎えるべきではないか。
もちろん、暴論である。
王を拒んで生まれた国アメリカ。
だがその一方で、大統領に政治家・軍最高司令官・国家の顔まで背負わせすぎてはいないか。
自由、民主主義、星条旗、憲法――強い理念はある。
しかし、理念は疲れた国民を抱きしめてはくれない。
ならば、政治をしない象徴元首がいたらどうなるのか。
イギリス王を拒絶して独立した国に、イギリス王室から離れた王子が暮らしている。
このあまりにも都合のよい皮肉から、思考実験は始まる。
ヘンリー王子をアメリカ元首にする。
そんな馬鹿馬鹿しい仮説を通して、アメリカの孤独、大統領制の重さ、メディアが作る疑似王制、そして「心の支柱」の不在を考える風刺的随筆。
前に書いたら奥さんに「こんなもん読めるか!」と言われたので、今回はできるだけ軽口のまま書いてみた。
たぶん無理だが。