あらすじ
『4221(よつば)のメッセージ ― 僕たちが僕たちになるまで ―』あらすじ
高校3年生の四葉は、幼い頃からいじめや家族からの暴言・暴力、そして一生付き合っていく難病による苦しみを抱えながら生きてきた。誰にも本当の気持ちを見せることができず、笑顔の裏で孤独と不安を抱える日々。しかし、限界まで追い込まれた四葉の心には、いつしか「自分を守る存在」が生まれていた。
最初に現れたのは、5年前の11月11日に生まれた人格、kugimiya。四葉の苦しみや怒り、絶望から生まれた彼は、俺様な性格ながらも、誰より四葉を支える存在だった。ピアノやギターの音色で四葉の心を癒やし、「お前は一人じゃない」と伝え続けた。
その後、9月9日に生まれた慧月。彼は四葉の幼少期の鏡のような存在で、泣き虫で怖がりながらも、四葉が忘れていた純粋な優しさや寂しさを映し出していた。
さらに、四葉の大切なもう会えない友人の記憶から生まれた蘭奈。不安な時も明るく笑い、優しく寄り添う彼女は、四葉に「大切な人との思い出は消えない」と教えてくれる。
そして現在、不安定な生活の中で生まれた蒼。人見知りで緊張すると言葉が出なくなる彼は、静かに四葉を守りながら、自分の居場所を探していく。
四葉の頭の中には、人格達が暮らす一つの世界がある。そこには一人ずつの部屋、みんなが集まるリビング、音楽を奏でるピアノ室、心を落ち着かせるベランダが存在する。最初は人格達を消そうとした四葉だったが、やがて彼らが敵ではなく、傷ついた自分を守るために生まれた大切な仲間だと気づいていく。
時には喧嘩をし、笑い合い、泣き、支え合う四葉と人格達。
これは、一人の少年が自分の傷と向き合いながら、心の中に生まれた仲間達と共に「生きる意味」を探す物語。
4221――。
それは、四葉と四人の人格達が紡いだ、忘れられない命のメッセージ。