あらすじ

結婚式当日。祭壇の前で待っていたわたくしのもとへ、新郎は来ませんでした。 これで、三度目です。 社交界はわたくしを「呪われた花嫁」と呼びます。三度も逃げられる令嬢など、よほど魅力がないのだろう、と憐れんでくださいます。 ——結構ですわ。訂正するつもりはございません。 だって、逃がしているのはわたくしですもの。 一人目は、賭博の負債を隠していました。二人目は、妻を三人亡くしていました。三人目は——少し、事情が違いました。 わたくしはただ、婚姻契約書の附則に、彼らが署名できない条項を一つずつ書き添えただけ。嘘は一つも書いておりません。全部、そこに書いてあります。 読まなかったのは、あちらです。 ——ところで、四人目に名乗り出たこの方。契約書を、二時間かけて最後まで読んでいらっしゃるのですが。

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小説を読もう2026/07/22
  • 現在の作品結婚相手に逃げられた令嬢、これで三度目。ですが逃がしていたのはわたくしです——読まずに署名なさった殿方が、悪いのですわ