あらすじ
大学中退から八年。
二十八歳の灰島渉は、深夜のコンビニで働きながら、自分の人生を「もう終わったもの」として生きていた。
そんな彼の前に現れたのは、炎を纏う古代ギリシャの哲学者——ヘラクレイトス。
現代東京では、「アルケーが日本に出現する」という予言を受け、歴史の中でロゴスに名を刻んだ哲学者たちが次々と顕現し、集結しつつあった。
彼らは思想を異能として顕現させる。
万物は流転する。
存在は決して変化しない。
真実は天上のイデアにある。
すべては必然である。
神は死んだ。
無為自然
ヘラクレイトス、パルメニデス、プラトン、スピノザ、ニーチェ、老子——。
哲学者たちが争うのは、世界の根源《アルケー》。
手にした者は、自らの思想によって、世界の在り方そのものを書き換えられる。
学歴も、肩書も、哲学知識もほとんどない渉にあるのは、止まっていた八年間と今日まで生き延びてきた生活だけ。
これは、何者にもなれなかった男が、二千五百年の思想へ問いを返し、自分の言葉で世界の続きを書く物語。
【物語序盤の主な登場人物】
■灰島渉(28)…主人公。大学中退、空白の八年を抱える深夜コンビニバイト。哲学は素人だが、負の経験から生まれた問いが哲学者の急所を突く。
■ヘラクレイトス…「万物流転」を説く古代ギリシャの哲学者。皮肉と毒舌を隠さない偏屈な炎の使い手。渉の相棒――ではなく、渉を自らの共鳴者に選んだ張本人。人の家のカップ麺を勝手に食う。
■ヒュパティア…古代アレクサンドリアの女性哲学者・数学者。顕現した姿は少女だが、中身は歴戦の教師。円錐曲線を操る。元アカデメイア聖団。
■パルメニデス/ゼノン…「変化は存在しない」を説くエレア派の師弟。序盤の物語の鍵を握る存在。
■不動院剛…パルメニデスの共鳴者。財務省の官僚。
【Polemos(ポレモス)シリーズ予定表】
「万物流転の思想戦争」《第一部》本作、アルケーを巡る抗争。全33話+幕間2話ほぼ完成済み、調整した上、順次公開予定。
「胡蝶之夢の思想戦争」《第二部》制作中、全30話(予定)公開時期未定。大学生主人公&荘子VSカント陣営
「世界市民の思想戦争」《第三部》構想中
、総力戦、高校生主人公&ディオゲネスVSヘーゲル陣営。公開時期未定。