あらすじ

ゾンビ化したクラスメイトが、僕の唐揚げにだけ反応した。 三日前から、綾瀬沙耶はゾンビになった。 といっても、腐らない。走って襲ってこない。世界も滅びていない。 ただ、少し言葉が減り、表情が薄くなり、強く覚えていたものにだけ反応する。 そして彼女が最初に反応したのは、僕の弁当の唐揚げだった。 「からあげ」 その日から、昼休みになると沙耶は僕の机の横に立つ。 僕は毎朝、唐揚げを一個多く揚げる。 これは恋ではない。 たぶん餌付けだ。 いや、栄養管理だ。 断じて胸キュンではない。 けれど沙耶は、唐揚げを食べ終えたあと、時々僕の手首をじっと見る。 「ゆうと、おいしそう」 待て。 僕は手羽先じゃない。 好きとは何か。 食欲と愛情は、どこで分かれるのか。 言葉を忘れても、誰かを好きな気持ちは残るのか。 ゾンビになった彼女と、好きだと認めたくない僕の、少し危なくて、かなりおかしい、唐揚げ味の青春ラブコメ。

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カクヨム
カクヨム2026/07/22
  • 現在の作品ゾンビ彼女は、僕を食べたい。でも唐揚げで我慢する