あらすじ
「青春には、答えのない問題ばかりだった。」
主人公の葉月志乃(はづき・しの)は、中学二年生。
定期テストは学年トップ。
模試でも高い偏差値を取る努力家だ。
誰もが「優等生」と呼ぶ彼女は、何事にも型にはまった正解を求めて生きてきた。
しかし、進学した先で出会った生徒会と将棋部には、教科書には載っていない"答えのない毎日"が待っていた。
面倒見がよく、誰よりも仲間を大切にする岡本奈緒。
誰もが憧れる完璧な生徒会長・羽風蓮。
飄々としているのに、人の心を誰よりもよく見ている浅井悠真。
志乃へ真っ直ぐな想いを寄せる橘。
ぶっきらぼうながら不器用な優しさを隠す二階堂。
そして、騒がしくも温かい仲間たち。
文化祭、体育祭、将棋大会、模試、進路、卒業——。
笑って、泣いて、悩んで。
一緒に過ごす放課後の時間は、いつしか志乃にとってかけがえのない青春になっていく。
けれど、夢を追えば追うほど、大切な人たちとは別々の未来を歩まなければならない。
「正解」は知っている。
でも、人を好きになることに正解はあるのだろうか。
夢を選ぶことに間違いはあるのだろうか。
本当に大切なものは、何を基準に選べばいいのだろうか。
やがて世界を目指す少女は、初めて知る。
人生には、テストのような答えはなくても、
隣で笑ってくれる誰かがいるだけで、前へ進めることを。
これは、正解ばかり追い求めてきた少女が、答えのない恋と、青春を通して、自分だけの「幸せ」を見つけていく物語。