あらすじ
何をやっても平均以下。運動も勉強も人付き合いも苦手な高校生、長谷川広(はせがわ・ひろ)。
そんな彼にとって、唯一心を許せるものがあった。
それは――音だった。
雨音、足音、誰かの声。広は幼い頃から、あらゆる音を誰よりも鮮明に聞き分けることができた。
しかし本人は、それを特別な才能だとは思っていない。
ある日、クラスの人気者である黒馳(くろはせ)こよみに連れられ、全国大会で実績を残す音楽系部活『耳学部』を見学することになった広。
そこで彼は、音楽の天才と呼ばれる部長・白瀬瑠美(しろせ・るみ)と出会う。
楽譜も読めない。楽器も弾けない。音楽経験もゼロ。
白瀬から門前払いされる広だったが、演奏中の僅かな音程のずれ、機材の不調、意図的に抜かれた一音を次々と見抜いてしまう。
さらに広には、絶対音感だけではない、とある隠された才能があった。
本人だけが知らない、あらゆる音を支配できる規格外の能力。
そして、誰にも聞かせたことのない歌声。
広の才能を最初から知っていたこよみ。
努力と理論で音楽の頂点に立つ天才・白瀬。
広の歌声に可能性を感じる耳学部の少女たち。
何も持っていないと思っていた少年が音楽の世界へ足を踏み入れたとき、才能も青春も恋心も、少しずつ狂い始める。
これは、音楽センスゼロだと思われていた少年が、その耳と歌声で天才たちを圧倒し、美少女たちの心まで乱していく、青春逆転ラブコメ。