あらすじ
婚約破棄されたその日、公爵家の滅亡率は急上昇した。
王都で「領地再建コンサルタント」を名乗るアルベルトには、人や組織の未来を数値で見る力がある。
見えるのは成功ではない。
滅びる原因だ。
婚約破棄の場で彼が見たのは、公爵家の滅亡率が一気に跳ね上がる異様な光景だった。
原因はただ一つ。
追放された公爵令嬢エレノア。
財務管理、領地運営、人材登用、社交界との折衝。
誰も気づいていなかったが、公爵家の実務の大半は彼女によって支えられていたのだ。
その価値を見抜いたアルベルトは、行き場を失ったエレノアを助手として雇い入れる。
「仕事を探しているなら来なさい。給料は出します。ただし激務です」
こうして始まったのは、胡散臭いコンサルタントと有能すぎる元公爵令嬢による領地再建の旅だった。
滅亡寸前の辺境伯家。
腐敗した騎士団。
内紛に揺れる侯爵領。
二人は次々と問題を解決し、王国中で名声を高めていく。
一方その頃、エレノアを失った公爵家では大小の問題が噴出していた。
帳簿が合わない。
人材が定着しない。
派閥運営が機能しない。
そして公爵はようやく知る。
自分が失った娘が、どれほど大きな存在だったのかを。
これは、滅亡寸前の領地を救う再建コンサルタントと、正しく評価されなかった令嬢の物語。
そして、娘の価値に気づくのが遅すぎた父親が、もう一度家族を取り戻そうとする物語である。