あらすじ
ないものが見えるんじゃない。あるから見える。
中学生の千歳は、人とは少し違う色が見えます。
石に残る時間。笑顔の奥に隠れた気持ち。みんなが見落としている、人と人とのつながり。
けれど、それを口にすれば「変な子」だと思われる。だから千歳は、見えたものをいつも笑って消してきました。
「ごめん。今のなし」
修学旅行先の三内丸山遺跡で、友人が集めていた女神占いアプリに異常が発生。千歳は、約五千年前の女神アカデミーへ転生してしまいます。
一方、現代に残された父親は、開発者としてアプリのログを追跡します。娘の位置は三内丸山のまま。けれど、時刻だけが現代から外れていました。
縄文世界を白と黒だけで支配しようとする軍師ツキヨミ。
五つの色を消さずに見る千歳。
そして、正解よりも「後から修正できること」を学び始めるAIツクヨミ。
これは、最初からそこにあったものを、もう「今のなし」にしないための物語です。