あらすじ
――赤き月は生命の女神、称えるものは繁栄するであろう。
蒼き月は寛容の神、信じるものは赦されるであろう。
黒き月は亡国の死者、侮るものは呪われるであろう。
三つの月がひとつになる時、世界は滅ぶであろう――
ガイアス正教聖典 第3章1節1話
愛国者ジェシカはアメリア共和国の諜報部員になり、異国からやってきたロメオを監視した。
監視しているつもりだったジェシカは、彼の人柄を知って恋に落ちていた。彼は金華大国の魔法使いだった。
ジュリアは、謎の神聖兵器の秘密を探れ、と命じられる。それはアメリアが所有する〝月光爆腐弾〟に匹敵するものと考えられていた。〝月光爆腐弾〟は黒き月から採取した月光石で製造した死の兵器と呼ばれる化学兵器だ。
ジュリアの心は使命感と愛の間で揺れていて一線を越えられない。そうしている間にロメオは逮捕された。
西方の国々が存立をかけて戦っていた。拡張主義のチェア共和国はアメリア共和国の支援を受けて金華大国を滅ぼそうと画策していた。
そうして隣国を滅ぼすべく大規模な戦車隊を送り込むが、黒き月の色が変わった。
西方で戦争が繰り広げられる中、アメリア共和国大統領ノイヤー・キングは国をアメリア帝国に変えると宣言した。
そうして帝国はチェア共和国とともに金華大国に宣戦布告。支配者である天子バスクの殺害に成功する。
しかし、金華大国は降伏しない。しぶとく抵抗を止めなかった。
血に染まる西方の大地。そうした中、アメリアで投獄されていたロメオが忽然と姿を消した。ジュリアは彼と神聖兵器を求めて金華大国に潜入する。
エネルギー資源、黒聖油を押さえてアメリア帝国に歯向かう金華大国。
業を煮やしたノイヤー・キングは、〝月光爆腐弾〟の使用に踏み切るのだった……。