あらすじ
サッカーW杯優勝を成し遂げた名将ヤスモリ、45歳。
頂点に立ったその夜、彼は異世界に召喚され――目覚めると、剣も魔法も使えない虚弱体質の令嬢・リーゼの身体の中にいた。
しかも儀式の失敗で、消えるはずだったリーゼの意識がまだ残っている。
一つの身体に、正反対の二つの魂。
転生特典なし。チートなし。魔法の才能ゼロ。
彼が異世界に持ち込んだ武器は、「才能を見抜く目」と「敗者を勝者に変える頭脳」――ただそれだけ。
だが、それで十分だった。
舞台は、亜人との戦争に連敗し続ける王国騎士団。
データはない。栄養管理もない。撤退は恥とされ、精神論だけで若者たちが無駄に死んでいく。
見込みなしと見捨てられた最弱部隊を任された"監督"は、負け犬の目をした騎士たちの前で宣言する。
「お前たちが弱いのは、才能が無いからじゃない。勝ち方を教わっていないだけだ」
「負けたら責任は全部私が取る。勝ったら、それはお前たち一人一人の手柄だ」
食事。睡眠。記録。適材適所。そして、勝者のメンタリティ。
現代スポーツ科学のすべてを注ぎ込み、落ちこぼれ・臆病者・変人・問題児――誰にも価値を見出されなかった者たちを見出して、最弱の寄せ集めを最強のチームへ作り替えていく。
監督は剣を振らない。無双もしない。
覚醒して無双するのは、彼に見出され、居場所を与えられた者たちだ。
これは、負けているチームを世界ごと作り替える、異世界マネジメント群像戦記。
そして、勝つことしか知らなかった男が「本当の勝利」を知るまでの物語。