あらすじ
名もない土鍋として、101年間、代々ある家で大切にされてきた私。
けれどある日――猫ちゃんの『猫鍋』が失敗し、棚から転落しちゃいます。
結果、無惨に割れて、この世を去った……はずだったのに。
目覚めたら、異世界の厨房に立っている、
20歳の人間の女の子になっていました!
とりあえず「ナベシマ・ツギ」と名乗り、
美食家にして冷徹と恐れられる、『ブキヨーデウス公子殿下』の料理を任されることに。
けど、厨房では皆さんビクビク震えています。
「失敗したら首が飛ぶ……」
そんな中、私の耳に、包丁さんの甘ーい、声が……!
「マッサージしてくれたら、いろいろ教えちゃう!」
「マッサージってなんですー?」
それだけに収まらず、
食材も、調理器具も、厨房の棚や生け花まで、みんなおしゃべりです!
「あの人、またウロウロしてるんダナ」
「一緒に頑張るナベー!」
さらに、登場人物の名前は全部ネタバレ仕様。
冷徹公子はブキヨーデウス(不器用です)
大臣はウラギリマウス(裏切ります)
同僚の新人料理人はドジコ・チャン(ドジっ子ちゃん)
読者の皆さんには全力で筒抜け!
けど主人公の私だけは、ちっとも気づかないアンジャッシュ!
毎日事件が起きて、毎日大変なことに……!
でも大丈夫。
前世が土鍋の私は、お料理でブキヨーデウス様の心を溶かし、
物の声を聞きながら、コトコトと事件を解決していく。
不器用な冷徹公子を少しずつ溶かしていき、
やがて公国を『美味しく』平定!?
料理でみんなをお鍋のように包み、
やがて笑顔にする。
異色のほっこりお料理コメディー×シリアス×ミステリー、
ここに開幕ですー!