あらすじ
門真財閥には、代々受け継がれる奇妙な風習があった。
次期当主の花嫁は、公募された複数の「花嫁候補」の中から選ばれる。そして候補者には、必ず三つの掟が言い渡される。
一つ、夜、屋敷内を出歩かないこと。
一つ、余計な詮索をしないこと。
一つ、二階の奥の部屋へ立ち入らないこと。
十七歳の城嶋茅華は、九番目の花嫁候補として豪奢な屋敷へ迎えられる。突然始まった非日常の暮らしに戸惑いながらも、個性豊かな候補者たちとの生活は穏やかに過ぎていく――はずだった。
しかし、夜ごと聞こえる謎の物音、不自然な使用人たちの態度、そして誰も語ろうとしない「二階の奥の部屋」。
「知らないほうが幸せだ」
そう忠告されるほど、茅華の好奇心は抑えられなくなっていく。
やがて彼女は、門真家が隠し続けてきた秘密と、花嫁選びに秘められた本当の意味を知ることになる。
暴かれていく謎。揺れ動く恋心。そして、最後に選ばれる花嫁は誰なのか――。
閉ざされた屋敷を舞台に描く、ミステリー仕立てのラブロマンス。